青色火焰 冈田斗司夫解说
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玉米管理员
01集
焔モユルの本棚
80年代前半のマニアック男子、という設定にぴったりの本棚。
横山光輝の「あばれ天童」を入れるセンス、小道具さんナイスです!
松本零士の著作は「スタンレーの魔女」「ミライザーバン」を選んだのは偉い!「スタンレー」は少年サンデー掲載の戦場マンガシリーズで、最後の1ページで読者を驚愕させた名作中の名作。サンデーコミックス版の表紙もカラー原稿が美しい。
「ミライザーバン」は松本作画・デザインが頂点を極めた時代の代表作。ジョージ秋山の「ザ・ムーン」を入れたのは、これは順当なチョイスだけど、ながやす巧を忘れなかったのはさすが。当時のながやすは「白黒の魔術師」と呼ばれ、粗悪な少年週刊誌の印刷上で「最も美しく見える原稿」を書くので有名だった。マンガ家を目指すモユルが押さえておくべき作家である。
「ナイン」吹き替え
「死ぬ!恥ずかしくて死ぬ!こんなもん、オンエアするな!」と当時のファン達が絶叫しそうなマンガ読みあげシーン。
特にラストページのこっぱずかしいポエムのあとに、サンデー表紙の「プロゴルファー猿」がどUPで写るカット割りは、本当に福田監督の人格の悪さを表していてサイコー(いろんな意味で)である。テロップ「焔モユル」
庵野秀明や僕を含めた全関係者を実名で登場させときながら、作者自身はまさかの仮名!
この卑怯・小心さに関係者・スタッフみんなは苦笑している。
芸大バス
近鉄・喜志駅より大阪芸大のキャンパスまで走るバス。
現在は坂の上のバス停まで昇ってくれるが、80年代は坂下のロータリーまでしか行ってくれなかった。そのため、学生はあの長ーい坂を徒歩で登るしかなかったのだ。トンコさんの大阪弁
彼女が話すのは、正確には「京都弁」に近い。
後のラーメンを食べに行くシーンでも「おごるで」じゃなくて「おごるし」と発言している。語尾を「し」で止めるのは京都弁の特徴なのだ。
大阪弁〜ラップに近い抑揚。京都弁〜民謡に近い抑揚、と覚えよう。
・教室の風景
メインキャストだけで無く、エキストラのみなさんも男子はシャツをパンツにインしてるのに注目!
そうです、あの時代、男たちはみんな「シャツはズボンに入れる」だったのです。あえて不満を言うなら、男子のロン毛率が低すぎ。三人に一人が肩以上に伸ばしていたはず。
大学教授
モデルになったのは大阪芸大で当時、教えておられた依田(よだ)教授。
依田さんは黒澤映画の脚本家を務め、ジョージ・ルーカスが尊敬のあまりスターウォーズのヨーダのモデルにした、という噂があったほど国際的に有名な先生。「焔くん、才能ありすぎ〜」
こういう一連のトンコさんのセリフが、以後どんどんモユルを追い詰めていく。まさに悪女。
原作では無自覚に描かれていたトンコの「無自覚な悪女」っぷりをドラマ版では福田監督の性格の悪さゆえに思いきりクローズアップして描いている。
フィアット500が落下して山口県警のパトカーを押しつぶす。
フィアットは「ルパン三世 カリオストロの城」でルパンと次元が乗り倒した小型車。同アニメ内では埼玉県警のパトカーだったが、庵野秀明は出身地の山口県警としてリメイクした。つまりこのアニメはパロディなのだ。ちなみに、後に赤井孝美は「ガラスなどの破片が三角形なのは、庵野の発明」と語る。
三角形とは最低の工程数で描ける図形でありながら、作画上で乱舞させると「ちゃんと破片に見える」のがすごいそうだ。
オープニングの映像は、庵野君自身が実写版「キューティーハニー」でやろうとして上手くいかなかった奴のリメイクだよね。「俺はプロデューサーになるんだ」
山賀のセリフ。「アオイホノオ」は実際の出来事をマンガにしたので、さまざまな「言い換え」、悪く言えば「ウソ」が存在する。この山賀のセリフもそのウソの一つ。当時の山賀は「映画監督になって新潟の友達を見返したい」の一心だった。当然、実写映画が希望だったが、芸大の環境では実写映画を目指すのは難しい。その時に教室にいた庵野や赤井の才能を見て、アニメという方向をはじめて意識し、積極的にアニメの勉強をはじめたのだ。
・「ほなら肝心の内容の方は、ちゃちゃっと適当にやろか?」「なぜ肝心の内容の方は、ちゃちゃっと適当にやるんだ!?」
これは南が正しくて、ホノオが間違っている。集団作業のアマチュア映画、特に提出課題でいちばん大事なのは「現場のノリと、納品スケジュール」だからだ。内容なんて、どうせ作ってるうちに楽しくなって懲りまくるに決まってる。
だから最初に決めるのは「ちゃちゃっと適当に」で充分。
逆にモユルのように構図や動き、効果を決めつけようとしても、俳優やカメラがそれに追いつかない。アマチュアの実写現場でもっとも大事なのは「完成させる」「その中でベターを探す」という現場主義なのだ。
・ゴジラの看板
大阪芸大・映像計画学科の前には、いまだにこの看板がある。「BIG-RUN」
先日のスタッフ打ち上げで、試写を見た赤井孝美と山賀博之がこのシーンで絶句。
「すごい!あのダメなフィルムのまんまだ!」
それほど島本和彦のデビュー映画はダメであり、本ドラマでのダメさ再現率は監督の人の悪さに比例するかのごとく劇的に高いのだ。しかし、実際のフィルムは音が割れて聞こえにくく、これよりももっとずっと面白くなかったそうだ。
「痛みは生きている証拠」というラストセリフは、70年代時代劇の代表作「木枯らし紋次郎」の主題歌『誰かが風の中で』の一部「痛みは生きているしるしだ」の引用。
・自主映画「ウルトラマン」
打ち上げ時の赤井孝美の証言より。
「あのウルトラマン、撮影で苦労しましたよ〜。カメラで高速度撮影、つまりちゃんとスローモーションで撮ってるんです。でも、庵野にいくらそれを言っても、あいつは自分の演技でスローモーションで動いちゃう。つまりテレビの中のスローモーションで動くウルトラマンのモノマネしちゃうんですよ。バカでしょ〜?」
ちなみに当時の自主映画に使った「本物の効果音」とは、円谷プロから誰かがこっそりコピーしたモノがアマチュアの間で流通していた、という噂もある。
「感動しないかぎり、俺の勝ちだぞ!庵野!」
これはマンガにはない福田監督のオリジナルセリフ。打ち上げで島本さんに自慢しまくっていた。
【第1話の見どころ補足】
・クライマックスのモユルのセリフ
トンコさんに庵野たちのウルトラマンの素晴らしさを説明するモユル。
このシーンが感動的なのは、大受けしている観客の中で唯一、モユルだけが庵野たちの恐るべき才能や技術、アイデアを見抜いたから。モユルは周囲の観客とは違い、「天才の才能を見抜くだけの才能」は持っていた。しかし不幸にも「天才の作品を作る才能」は持ち合わせていないのだ。
だからこそモユルは周囲に怒る。「なぜ拍手する!なぜ絶望しない!」と。この悲劇。まさしく第1話のクライマックスは「アマデウス」でのサリエリのジレンマだ。
天才モーツァルトの登場で、才能ある凡人サリエリは激しく悩み嫉妬する。彼だけがモーツァルトの天才性を理解し、評価していた。しかし彼には「そこまでの才能」しか与えられず、嫉妬に狂って最後はモーツァルトを毒殺してしまう。
原作にはないこのモユルの長いひとり語りは、福田監督による「アマデウス」の翻案、と読むこともできる。【第1話解説の訂正】
>依田さんは黒澤映画の脚本家を務め
依田義賢教授は、黒澤映画ではなくて溝口健二映画の脚本家。【第1話解説の訂正】
>フィアット500が落下して山口県警のパトカーを押しつぶす。
フィアットではなく、スズキ・フロンテ。
当時も間違えて庵野君に注意されたけど、どうしても間違った方を覚えてしまっているよなぁ。 -
玉米管理员
02话
庵野のTシャツ
初代ウルトラマンのカラーパターン柄Tシャツ。
あの模様が「ウルトラマンという宇宙生物の体表の模様」なのか、それとも「戦闘服の模様」なのか、公式な設定はない。
もちろん、あんなステキなTシャツを当時の庵野は持っていなかった。・宮崎ルパン
庵野が山賀の部屋で見ようとしてるのは、TVシリーズ「ルパン三世(第2シーズン)」の第145話「死の翼アルバトロス」。宮崎駿が偽名を使 って演出・脚本をつとめた。超大型の飛行艇や、主翼内部の構造など、宮崎最後の長編アニメ「風立ちぬ」の前哨となってる部分もある。冒頭の「フライパンで作るすき焼き」シーンはアニメにおけるグルメ名シーンの1つ。
クライマックスの「飛んでいる飛行船上での格闘シーン」は後のナウシカにおけるトルメキア巨人機の戦闘シーンでさらに進化した。
・宮崎さん
当時から庵野や赤井は宮崎駿を「宮さん」と呼んでいた。
山賀が「イデオン」を知っていたのは、「なんんとなく大人っぽいアニメだから、これを見ておけば庵野や赤井に威張れるだろう」という邪な気持ちでチェックしていたらしい。しかし当時の大阪オンエア局サンテレビの電波は南河内まで届きにくく、山賀はほとんど写らない画面からいっしょうけんめい「なにが写ってるか?」を読み取ったという。
・二代目バルタン星人の重力波攻撃をくらってる初代ウルトラマン
ウルトラマン16話「科特隊宇宙へ」の回に登場した2代目バルタン星人。「〜代目」というのはウルトラマンシリーズで同じ怪獣や宇宙人が登場したときに、見分けを付ける目的で付けた愛称。TVシリーズでは一度使った着ぐるみは分解したり流用したりする場合が多いので、二回目以降に登場するときは最初の印象とかけ離れている場合もある。そのためにも特撮ファンはこういう「見分け用の愛称」を使うのだ。
・有馬兵衛の向陽閣
大阪の有名ローカルCMのひとつ。当時の関西人はみんな
「有馬兵衛の向陽閣へ〜」という歌を歌えたが、そこに行った人はほとんどいない。
CMソング作曲は「浪速のモーツァルト」(自称)ことキダ・タロー。・「石森章太郎はなにもわかっちゃいない」
年若いファンは「石森?石ノ森じゃないの?」と思ったかも知れない。天才マンガ家・石森章太郎は1985年、作家生活30年を機に「石ノ森」に改名した。なのでドラマ上では「石森」で正しいのだ。
・矢野健太郎
もちろん本物はあんな話し方をしない。
あれじゃ「にしおかすみこ」だよ。
「お前たちの中でマンガ家になりたいブタはいるかい?
あたしだよ!にしおか〜すみこだよ!」なお、本編中のガンダムネタは誰でもわかる些末なギャグだから、いちいち触れない。
・衝撃波をうけるモユル。
映像イメージは当然ながら、当時マンガファンの間で話題になっていた大友克洋の「童夢」より。超能力によるパワーを表現するのに「歪む空間」「背後で崩れるコンクリート」などの手法を発明した。・巨大化する矢野健太郎
映像イメージはアニメ版「巨人の星」より。
チーフ演出家・長浜忠夫氏は、父・星一徹が中日に行ったあたりからやたら「父ちゃんがでかく見える」「今夜の飛雄馬はでかく見える」など、セリフそのまんまの映像表現を多用した。
・津田ヒロミに見せたモユルのマンガ
ラストページに注目。最後に作者からのメッセージで、このマンガが未完の大作のプロローグに過ぎない、と言い訳している。
もうね、こういうラストページの言い訳を何億回、見たことか。
・サイボーグ009(新)のオープニング
アニメ界には「伝説の」「名作」と言われるオープニングが数々ある。
エヴァンゲリオンや進撃の巨人などは一般にもヒットしたから知られているが、その昔は「知る人ぞ知る」という曲ばかりだった。この「誰がために」もそういう名作OPの一つ。本編での熱い解説で触れていない箇所をひとつだけ解説しよう。
サビ部分「夢見て走る血の荒野」で、伴奏のハープがひと撫で入る。映像は拡がる同心円からこちらに向かってくる008。このハープ音と同心円だけで「ここは水中」「008は水中能力を持ったサイボーグ」という設定が伝わるのだ。
この映像センス!このアニメ感覚!(モユルの声)
80年代とは、こういうアニメーターの挑戦や技術を読み取るファンがいて、彼らがいっせいにプロを目指していた時代であったのだ。・「俺もブライガーのオープニングをコマ送りで見たい!」
当時のビデオデッキの最高峰SONYのβマックスJ-9。それを見たモユルがつぶやいた言葉。
「銀河旋風ブライガー」とは、本編はいささかアレだけどオープニングだけは圧倒的にカッコ良かった。サイボーグ009と同じ金田伊功が作画した映像は、一度見ただけでは画面を読み取ることは不可能。
たとえばひとつの画面内で中央と右でレンズが「標準〜広角」と違うのは、現在のCG映像でも誰も再現ができていない。
・想像の高橋留美子は巨乳
当時、少年サンデーの読者の間では「高橋留美子は巨乳らしい」「美人らしい」という噂が絶えなかった。「うる星やつら」が大ヒットしたのちに発売された少年サンデー増刊では、なんと高橋先生のビキニの水着姿を披露!噂が本当であることを実証した。色モノ以外のマンガ作家で水着グラビアやったのは、後にも先にも高橋留美子ひとりである。
・下宿に現れるハーロック
ドラマ化の時に、どう映像化するのか楽しみだった箇所の一つ。
「役者さんのコスプレ」「マンガの絵の中にモユルをはめ込み合成」などいろんなパターンを考えたが、まさかの「書き割り」だった。マンガのキャラが現実に登場して主人公に語りかける。この「動く書き割り」はその表現としてまさに1億点!
ちなみに、プロデューサーのS氏と電通プロデューサーM氏はこのシーンの許諾を得るために練馬にある松本零士邸を訪れ、マンガや男の生き方についてあつ〜い語りを数時間、いただいたそうだ
・ハーロックの歩き方
モユルや庵野たちが再現したのは劇場版「銀河鉄道999」のハーロック登場時の歩き方。
画面上で見ると肩が揺れて、スリムで長身なハーロックの体型を1万パーセント活かしたカッコよさ!
でもじっさいに人間がやると、やたらカッコ悪いことこの上ない
・矢野健太郎の自転車
真っ赤な自転車はもちろんアレ。
変な乗り降りの仕方は、「なだぎ武」。 -
HK游客
青色火焰 冈田斗司夫解说!!希望解说也能有翻译啊!XD
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玉米管理员
03话
・学食で南たちに誘われるモユル
背後を通る男子達は、やはりシャツをパンツに入れている。設定、細かいなぁ。・寝転んで、机に向かって、また寝転ぶモユル
妄想だけで仕事しないモユル。モユルは自分と庵野たちの差がよくわかっていない。才能ではなく作業時間の違いだ。パラパラマンガも、モユルの作品より庵野の作品が10倍以上も時間を要する。
モユルが落ち込むべきは、「自分が口と妄想のみ達者な怠け者だ」という事実なのである。・庵野の使っているアニメ用紙
庵野が使っているのはダイエーの計算用紙。単価が安くて、おまけに紙が薄くて下の絵が見えやすい。・・・と本人が語っていました。・津田ヒロミと飲むポカリスエット
テーブルの上に、切り取ったプルタブが残っている。山賀が食べている「赤いきつね」だけでなく、今回登場する小道具のパッケージは1980年当時のもの。鉛筆や消しゴムも当時、本当に発売したモノばかりで統一している。・お好み焼き
近畿圏以外の地方から大阪に来た者ほど、自宅でお好み焼きをやりたがる。大阪人は、お好み焼きは外で食べるもの、と割り切っているから。自宅で食べる場合は、ちゃんと専用の「鉄板つきテーブル」を使う。
ちなみに、岡田家にも近所の鉄工所で作ってもらった厚さ10ミリ、タテヨコ60×90センチほどのガス式鉄板テーブルがあった。・ライリー8ミリホームムービー
当時、まだ生き残っていた8ミリ映画。「大阪万博」「鉄腕アトム」などのシリーズが有名。ビデオやDVDの手軽さは無いけど、部屋を真っ暗にして8ミリ映写機がカタカタと音をたてながら、白い壁面に「映画」を上映するのはイベント性抜群だった
これ、80年代オタク男子の「女子ナンパ術」の典型でもある。つまりこのシーン、モユルは完全に津田さんを墜とす気マンマンなのである。・アニメショップ「ベロ」
正しくは「アニメポリス ペロ」。東映直営のアニメショップであり、当時のアニメファンやマンガファンの聖地の一つ。大阪・梅田の東映会館3階にあった。ペロとは、東映長編アニメ「長靴をはいたネコ」の主人公ネコの名前。
ショーケースに並んでいる「マジックインキ」の初期パッケージなど、とにかく小道具さんご苦労さまでした。
モユルや庵野たちが見ているのは、そのペロ名物の「東映アニメオープニング集」の45分間エンドレス上映。・マジンガーZオープニング
当時のアニメファンと、庵野や赤井達との差は「アニメを読み取る読解力」の差であった。モユルが「ど迫力」などという抽象表現で自分を納得させているのに対して、赤井や庵野は「なぜこのシーンはど迫力なのか?」という疑問を持って見ている。
たとえばマジンガーが光子力ビームを撃つシーン。本編では直線的な光線なのに、OPでは同心円状の効果で「光が集中してチカラになる」という光線兵器の本質を表現している。
ビームを撃った瞬間、Zのコクピットにいる兜甲児が口の端で笑う。つまり彼はこの「無敵のチカラ」を使うことに快感を感じていて、それは見ている視聴者の子どもたちにも伝わるのだ。・羽根さん、お見事!
東映の天才アニメーター羽根章悦さん。詳しくはwikiで見ればわかるけど、1964年の「風のフジ丸」から「火垂るの墓」「魔女の宅急便」「おもひでぽろぽろ」などの作画の最前線で活躍し、いまだ現役のアニメーターという怪物。対してモユルがグレートやゲッター(ロボ)の評価が低いのは、マジンガーほどのオリジナル性がない、と感じているから。
つまり、実はモユルの方がアニメファン的なのに対して、庵野・赤井はすでに「作り手の目」で作品を見ているのだ。・どうしてこいつら、調べようがないようなコアな情報を持っているんだ?
「アオイホノオ」には登場していない重要な人物がいる。名前は永山竜叶(たつと)。彼は庵野と同郷の山口県民であり、庵野が所属していたアマチュアグループ「SHADOW」の代表でもあった。
永山の交友範囲は広く、実際に後の岡田斗司夫などのDAICONグループに庵野たちを紹介したのも永山である。この永山が当時、東京のアニメ同人誌を取り寄せたり、サークルに手紙を出したりしていたので、庵野や赤井はコアな情報を手に入れることができたのだ。・手塚治虫も言ってたじゃないか
有名な「手塚語録」の一つ。声の出演は、まだ秘密らしい。・「こいつらは俺より先を行ってるかもしれません。でも俺より上を行ってるわけじゃない」
出た!これが島本マンガの魅力である「屁理屈と詭弁」!
「先を行く」というのはあくまで抽象的な喩えなのに、そこに「上ではない」という別の抽象概念を持ってきて、その語感のみで優劣や勝った負けたをこじつけようとしている。「逆境ナイン」「無謀キャプテン」など、島本作品にはこういう屁理屈や詭弁が目白押しだ。しかし!この屁理屈の言葉のチカラで登場人物達も読者も勇気を貰って、明日に立ち向かうのだ。
かつてBSマンガ夜話で島本作品は「寝る前に読むと、やり場のない元気が出て困る」と評されたが、そのチカラいまだ健在なり!
・「他人の能力が自分より上でも、けっして認めない」
この矢野健太郎の言うことは徹底的に正しい。他者を認めるとか、客観的になる、というのはクリエイターにとって別に必要な才能ではないからだ。
いまは認めなくてもいいんだ。いずれ、自分が彼と同じ高みに立ったとき、ライバルを超える作品を作り上げたときにはじめて、クリエイターは「過去の自分の未熟さ」を知り、恥じることができるようになるからこれを松本零士先生の言葉に翻訳すると
「今は勝てなくても、歯を食いしばって耐えろ。それが男だ」ということになる。庵野たちの才能を認めてしまい、もしモユルが苦しまなくなった時、その時こそがモユルが「何者かになる道」をあきらめてしまう瞬間なのだ。
頑張れモユル、苦しめ、モユル!監督に出した感想メール
見ていてもう本当にモユルにイライラしました(笑)
笑いながら、ダメなクリエイター予備軍だった自分を思い出して、もう痛くて痛くて。
その痛さを、モユルにイライラとぶつけるカタチで昇華しちゃいましたよ。モユルが悩むたびに「お前が悩んでる間にも、庵野は手を動かしてるぞ!わかってるのかよ!?」と叫びたくなります。
今日、フラッシュさんが取材に来たので、見てる人へのメッセージとして
「焔モユルみたいには、絶対になるな!」
と断言してしまいました(笑) -
玉米管理员
第四集
・トンコを抱きしめないモユル
宮崎駿初監督作品『ルパン三世 カリオストロの城』のラストシーンより。「おじさま!」と抱きつくクラリスを、逆に抱きしめられないルパン。アニメ史上に残る名シーン。宮崎は後に「抱きしめてくっついても、どうにもならない。男はやがて女に飽きて、女はやがて男に幻滅する」とクールに語っている。
宮崎にとってルパンはロマンチストだけど徹底的にろくでなしであり、そのろくでなしが数日間だけ恋をしたから美しいのである。その美しい数日間も、一時の激情に流されたら「当たり前の男と女の話」になってしまう。だからルパンは抱きしめないのだ。目の前のクラリスよりも「クラリスの恋心」を大事にしたいために。・「ウルトラセブン45話のフクシン君」
TV特撮シリーズ・ウルトラセブン第45話「円盤が来た!」
主人公のフクシン君は、昼は騒音まみれの鉄工所で働き、夜は星空を望遠鏡で見るのが唯一の楽しみ、という心優しい青年。しかしフクシン君のアパート向かいには、夜中も騒音を出す自動車修理工場がある。すっかり現実がイヤになったフクシン君は、夜空に円盤群を発見する、というストーリー。
赤井が「このアパートは騒音がうるさい」と嘆くのに対して、庵野は「この騒音はセブン45話のフクシン君の工場と同じ騒音だからいいじゃないか」と反論したのだ。・赤井の部屋の特撮セット
単にミニチュアセットがあるだけではなくて、ちゃんと70センチほどのテーブル上に配置されているのに注目。小さいミニチュアを撮影するときに巨大感を出すため「アオリ構図」で撮影するのは当たり前。そのためにはミニチュアセットは床の上では無く、テーブルなどに並べて地面より下の位置にカメラをセットする必要がある。
赤井が作ったセットは、そのまま「映画を作る」という意思と準備がうかがえるのだ。・赤井の作ったゴジラ
このミニチュアセットでもっともすごいのが、ゴジラ本体。岡田斗司夫が赤井孝美の才能をはじめて実感したのは、このゴジラを見たときである。
自在に曲がる針金で骨格を作り、その上に台所スポンジをちぎって貼ってカタチを作り出す。さらに皮膚として表面に風呂場用充填剤バスコークを塗って独特の皮膚感を出した。
当時の特撮や怪獣好きのマニアたちの作るフィギュアなどより、あきらかに数ステージ上の「撮影用ミニチュア」を、当時の赤井は独学で完成させていたのだ。・息を吹きかけて作る夜空
まるでモユルのオリジナル技法のように語っているが、これ岡田は中学校の時にすでにやっていた。当時からも各種の技法「筆を吹く」「筆を振り回す」「割り箸にホワイトつけて垂らす」などがあったように思うのだが・・・。・夏休みに持ち込み
マンガ編集部では、毎年夏休みになると地方から上京した学生の持ち込み原稿が寄せられる。その中にはモユルのようにペン入れ・仕上げ済みのものもあるけど、中には「ペン入れのみ」「下書きのみ」「構想を口で語る」などさまざまな中途半端作品がある。
そういう中途半端なしろものに貴重な編集者の時間を割くわけにはいかない。なので出版社に持ち込み電話したら、かならず「原稿は完成しているの?」と聞かれるのだ。・喫茶店でマンガを描く
「東京では全員、喫茶店でマンガを描いてる」とホノオは断言する。
もちろん間違いだが、これ当時のマンガファンは、たしかにそう信じていた。特にマニア人気の高いマンガ家・吾妻ひでおは、大泉学園前の喫茶店カトレアで毎日、仕事しているという噂があった。
これに憧れて、80年代のマニアたちは必要もないのに喫茶店で同人誌の原稿を書いたりした。ドラマ版「アオイホノオ」には登場しないDAICONスタッフ澤村タケシは、梅田の喫茶店でプラモデル一式を作り上げた伝説がある。喫茶店のテーブル上にカッターやヤスリ、塗料や筆を並べて半日がかりで作ってしまったのだ。
もちろん、こういうことをしてはいけないので真似は厳禁。・エンディングのマンガ
原作者・島本和彦が当時、持ち込みに行った原稿の実物。
これを見ると矢野健太郎の「石森章太郎に永井豪をプラス。それに松本零士も入ってる」と分析したのもよくわかる。
しかし見逃してはならないのは、関西の同人出身作家・聖悠紀の影響。メガネフレームの大きさや線の細さなど、当時のマンガマニアは聖の影響を強く受けた。島本の原稿は、ギャグのリズムや画風など、本当に80年代初頭の「マニアが描いたマンガ」としては100点満点のサンプリング具合なのだ。┃クリエーターの葛藤を代弁する矢野健太郎
特に第3話のクライマックスで、矢野健太郎先生が出てきて演説するというのがおかしいんだけどさ。あのころの矢野先生は単なる漫研の部長なんでけども、矢野先生がシャアのセリフの引用をしながらも「若者はみんな心の中に王国があって、その王国の中では他人の才能というのを見ずに自分が一番と思う。たまにあいつのほうが才能があるじゃないかといって王国の政治が揺らぐ時があるんだけど、それを必死で打ち消すんだ」みたいなセリフがあるんだよ。この辺は原作でも確かにあるはあるんだけど、作者のモノローグで書かれているんだよね。このセリフを自分よりもちょっと先を言っている矢野先生に言われることで、焔モユルという主人公の葛藤がものすごくうまく出てるんだね。矢野先生の服装も原作と同じでドラマ版も真っ白なダブルのスーツなんだけど、さすがにツイッターで「あんな服着てるやつがいるはずないだろう」とツイートしたんだけど、矢野先生本人の「確かにああいう服を当時着たけど」とツイートされてて「着たんだ矢野先生、馬鹿だな」と思ったんだよね。
ドラマ版のアオイホノオの優秀な所は、原作の焔モユルというのは、かなり先を読んていてクレバーなやつで、だいたいのつっこみをほすべて想定しているという。俺らみたいなやつで「わかるわかる感」がすごいんだ。対してドラマ版の焔モユルは、ほとんど顔芸をしている熱いおバカさんという描かれ方をしていて、モノローグで書かれていたつっこみを、内面のセリフとかナレーションでやっているのを全部どれかのキャラクターに仮託っていうんだけども、別のキャラクターにしゃべらせることによって対立関係を作りだしているんだ。そこがすごく面白いんだよな。
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玉米管理员
#5
・「女の子が可愛く描けているよね」
実は当時の漫画界、特に少年サンデーでは最大の誉め言葉。それまでの少年マンガでは「女の子が可愛いかどうか」などどうでもよかった。
しかし細野不二彦の登場以来、新人マンガ家の条件として「可愛い女の子が描けるかどうか?」はほぼ絶対の条件になった。
この条件は サンデー>マガジン>ジャンプ>チャンピオン の順に要求された。
サンデー=絵がキレイで女の子が可愛い
マガジン=マンガに迫力がある
ジャンプ=誰も描いてないマンガである
チャンピオン=ヤンキーまたはヤクザが主人公(ブラックジャックも無免許医=ヤクザな医者)
これが当時噂されていた、各編集部が求める新人マンガ家の条件である。・「これ、僕の名刺だから」
これは横山氏が担当になってくれた、というサイン。
要するに今回のマンガは「なにか言うレベルではない」ということになる。「このまま掲載」とか「この部分を直してくれたら掲載」というレベルのマンガではない。しかし持ち込みに来る積極性と、なにより32ページを最後まで完成させた執念ややる気はすごく評価してくれている。
これ以上の言葉を横山氏が語らないのは、「あと2〜3作、完成してみないと才能なんかわかんない」と思ってるから。マンガ家に必要なのは、才能よりも「何度も持ち込む」という執念と欲望である。だからこの段階であきらめてしまうような「繊細な若者」はある意味、必要としないのだ。
もちろん、一発OKで採用される場合もある。しかしモユルの場合はそこまでの超A級ではなかった。普通のA級〜B級の上、というところか。だから励ましてくれて、名刺までくれたわけ。
しかし、舞い上がった次は過剰に落ち込んだモユルには、横山氏の真意は伝わらない。・「ジャンプに行こう。あそこは絵の下手な新人に優しいから」
これはモユルの言うとおり。ジャンプで新人としてデビューした小林よしのりやえんどコイチなどは驚異的な絵の下手さで読者すら驚かせた。
しかし連載を半年も続けると、みるみるそのヘタさも味になる。サンデー=小学館が当時、「デビュー時の絵の完成度」を求めてたのに対して、「これからの可能性」を求めるジャンプは、当時のマンガマニアからこう言われていたのだ。・「いま、江口先生の原稿があがらなくてさー」
マンガ家・江口寿史は原稿が遅い,落とすので有名。詳しくはwikiとかで各自調べるように。・「腹へったろ?好きなモン、頼んでいいよ」
ジャンプ編集部マッド・ホーリィはこう語った。他の編集部に比べてジャンプ編集部は接待が豪華なので有名。
岡田斗司夫が、まだ朝日新聞社から単行本一冊しか出していない物書きの時代に、いきなり編集長から「会いたいんですけど」と丁寧な電話で誘われて「山の上ホテルの天ぷら」「六本木のキャバクラ」と謎の接待を受けた。別に仕事を頼まれるではなく「なにかあれば、なんでも相談してください。できることはなんでもやります」と言われた。
たぶん、将来があると思った作家や物書きには片端からこう言って声をかけていたんだろうと思う。帰りは黒塗りのハイヤーを呼んで、自宅までの行き先を告げた上で「大切な先生だから、安全にお願いします」と運転手に念を押した。まさに「物書き殺し」の名セリフ。
こういう第一印象で作家やマンガ家はクラッと来てしまうのだ。・インベーダー喫茶
集英社の編集者に原稿を見てもらった喫茶店のテーブルは、ちゃんと当時の風俗どおりのゲーム機。おそらくインベーダーゲーム。・名画座の「ロッキー」
まさかの再現フィルム! TVドラマ内で実在の映画映像とか使うのは権利処理がたいへん難しい。特にハリウッド作品など不可能に近い。だから普通、そういうシーンは シナリオに入れないし、あったとしてもプロデューサーがカットする。
しかし!「アオイホノオ」では敢然とこの問題に立ち向かった!
その成果が、このまさかの「再現フィルム」である。
結果は・・・
僕は好きだ。
このドラマの、こういう「マジメに悪ふざけして、その上で感動させるところ」が大好きだ。第一話の庵野のセリフ「受けようと思って作ったんじゃない!感動させようとしたんだ!」を地でいく名シーンである。 -
玉米管理员
#6
・久々に登場の矢野健太郎
ヤノケンが登場すると、画面の華やかさが一気にUPする。ドラマ内で唯一「芝居口調」で発声するキャラだからだ。いつもまっすぐに姿勢良く立ち、今回も増刊少年サンデーを「台本持ち」して、読みあげる。この瞬間、テレビドラマらしさは消えて、演劇空間が発生する。
ヤノケンは他のキャラとの集団演技やモブシーンは向いていない。この点、トンコと同様である。
なぜかというと、このドラマ版アオイホノオではトンコとヤノケンは「対称的な二つの役割」をしているから。
モユルを無理やりな屁理屈で励ますトンコと、理性的に問い詰めるヤノケン。
マンガ版ではモユルのモノローグのみで内面として描かれるシーンも、トンコとヤノケンというキャラを使うことによって、よりドラマチックに構成できるのだ。・「どう見ても俺のマンガがこのマンガに負けているとは思えない」
増刊サンデー・マンガカレッジに入賞した『ガリベンくん』を睨みながらモユルはつぶやく。視聴者としては、そろそろこの『ガリベンくん』が気になってしかたないところ。これを描いて投稿した人も、まさか30年後にこんなカタチで世に問われるとは想像してなかっただろう。
そろそろTwitterとかで名乗り出て、ノーカット版の『ガリベンくん』、読ませてくれないかなぁ。
先日の2014年夏コミケで原作者・島本和彦は当時サンデーに実際に持ち込みした『トータス1号』を同人誌として復刻した。岡田斗司夫も作者よりプレゼントされて一読したが、そのレベルが当時としては高いのか低いのか、正直わからない。
『ガリベンくん』と対比できれば、当時のモユル=島本和彦になにが足りなかったか、よくわかるのになぁ。・「学園マンガだからさ!」
これは監督・福田雄一自身の心の叫び。
「トンコさんと津田さん、どっちが好きか?」とかチンタラやってたほうが、よっぽど楽だし視聴率も取れる。それはわかってる!
でもオレ(福田)はヒットするとわかり切ってるその学園ラブコメに、あえてアクションやSFやわけわかんないクリエイターの葛藤を乗っけてメガヒットさせてみせる!
アオイホノオを福田雄一作品として見ると、監督のこういう気概が伝わってくる。・「学園マンガだ・・・」
偉い、モユル!よく気がついた!
時は1980年、当時のマンガ編集部には大きな悩みがあった。
「持ち込みマンガのほとんどがSFマンガ」ということ。
少年・少女マンガの読者大部分は「普通」のマンガを読みたい。すなわち恋愛マンガとかスポーツマンガとかだ。
しかし、読者の中のマニアックな層だけがSFを読みたがる。そういうマニアックな層は作品を体系的に読むし、他の作品とも比較する。また、そういうマニアックな読者「だけ」が投稿作品を持ち込むような「マンガ家の卵」になる。
結果として、編集部にはマニアックなSFものばかりが持ち込まれる。
一般読者が読みたいマンガと、マニアックな読者が描きたいマンガ。このギャップに当時の編集部は悩んでいたのだ。・「それだけは避けたい・・・」
この庵野のセリフ、いったい何度聞いたか(笑)
庵野は人のアイデアをそのまま使うことを嫌う。なので自分でワンアレンジしないと、なかなか納得しない。
でもそのアレンジを思いつかないとき、延々と「それだけは避けたい」と悩む。
逆に言えば、彼が「それだけ使えるアイデアなんだけど、悔しい」と悩んでいる様子なのである。・山賀の妹
僕は見たこと無いけど、山賀本人にソックリ、と聞いたよ。・コーヒー牛乳
当時の庵野のエネルギー源。
糖分と蛋白質をすべてここから補給していた。・「男は風呂に入らなくても死にはしない」
当時、庵野だけでなく僕も風呂に入らなかった。
僕は2週間ぐらい平気だったけど、庵野は桁違いの半年とか1年とか風呂に入らない。
僕も庵野も主張は同じで「風呂に入らなくても死なない。死なないことを毎日、習慣でする奴は時間が余ってるからだ。オレにはやることがあるので、余ってる時間などない。ゆえに風呂になど入らない」
それでも当時の僕は、2週間で髪が痒くて入ってしまった。庵野に聞くと、一ヶ月あたりで「痒くなくなる」らしい。
庵野が数ヶ月に一度、風呂に入ったときは「身体を洗ったお湯が灰色になった」などの伝説がある。
ちなみにマイクロソフト創業期の話。ビル・ゲイツが25歳、1980年頃だからアオイホノオとちょうど同時期。
ビル・ゲイツも風呂に入らないので有名で、秘書兼広報のおばちゃんが記者にこう言ったそうです。
「ビルは風呂が嫌いなのではありません、風呂よりももっと大事なことがあると言っているんです」
聞いたか、島本和彦!
風呂とかトンコさんとか、お前は学生時代にリア充すぎるんだよ!・「ガンダム漬けだ」「庵野の最高のおもてなしだ」
テレビシリーズの機動戦士ガンダムを、第一話から順にぜんぶ見せる!もちろん庵野自身が隣に座って、見どころ解説を副音声でやってくれる。
これ、別に庵野だけじゃなくて赤井も同じ事をしていた。赤井の場合はNHK人形劇版「三国志」だけど。
このように、当時のオタクはありあまる熱量で「全話解説」など当たり前のようにこなしたのだ。
僕なんか、いまだにやってるよ、コレ。 -
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maya这也太多梗了。。_(:з)∠)_
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